vol.1-10からなるバイクポロメール指南。
バイクポロ指南 ーvol.4ー
今回のテーマは「ポジション取りー攻撃編ー」です。
何度も言うようですが本質的には攻撃と守備を分けて考えるべきで はありません。
バイクポロは攻撃と守備の間が途切れる競技ではないからです。 ボールをチームが保持していれば攻撃、 失った瞬間に守備に切り替わります。逆もまた然り。 ですが一度に説明するのは不可能なので便宜上、 別々に順序を追いながら指南しておりますが全ては一つに繋がって おり表裏一体であると考えて下さい。 攻撃とは守備の裏をとること、 守備とは攻撃に裏を取られないことであったりします。
前置きが少々長くなりましたが、 本題に入っていきたいと思います。
ー攻撃編ー
其の一:ゴールの位置を自分がどの位置、 向きであっても常に把握しておく。
何をいまさらと思うかも分かりませんがとても大切なことです。 攻撃時の目的はボールをキープしたりパスを回すこと、 シュートを打つことが目的ではありません。目的は一つ「 ゴールを奪う」ことです。 前述した要素はこの目的達成の為の手段であるにすぎません。
自分がどのような状況でも、、、敵に囲まれていても、 ゴールを背にしているときも、シュート& パスコースを探してボールキープしているときも、 ルーズボールを追っているときも、 常にゴールの位置を把握しておきましょう
其の二:守備の表・裏を意識しポジションを取る。
守備には表と裏があります。 守備をしているプレイヤーの距離が近い遠いとは関係なく表のポジ ションか裏のポジションを取ります。
表とは守備プレイヤーのマレット側の進行方向側で裏とはその逆を 取るということです。 当然ですが守備側からすると表は守りやすく裏は守りにくいという ことになります。このことを利用し、 動きながらゲームの状況に応じて守備の表と裏にポジションを取り 続けるイメージです。
其の三:シュートコースとパスコースを意識する。
ボールを自分が保持しているときはシュートコースとパスコースを 、味方が保持しているときはパスコースを意識しましょう。
やり方は簡単です。シュートコースはボールとゴールを、 パスコースはボールと自分を直線で結んだ線をイメージしてみまし ょう。その瞬間において、直線上に何もなければシュートコース& パスコースは成立しており、ポジション取りは成功です。 その線上に邪魔するものがあればそのポジションではシュート& パスは成功しませんのでポジションを取り直すことになります。
攻撃において、ポジションを取るとはこの「線」 をつくり続けるということです。
其の四:スペースの緩急をつける。
線を意識出来たら、次は距離です。 ボールと自分もしくは味方との距離を意識します。 ここで大切なのはボールと自分との距離だけではなくゴールまでの 距離を意識することです。要はボールから近いか遠いか、味方、 敵と近いか遠いかです。 コートサイズとゴールの位置は常に変わらないのでスペースはコー ト内を動き続けるボール、自分、味方、 敵の配置により決まっていきます。その配置を狭くしたり、 広くしたり、整えたり、 崩したりしながらゴールまでのスペースをみつけてゆきましょう。
其の五:スピードの緩急をつける。
ボールの動きに合わせ、ポジションを動かしていくわけですが、 どのようなスピードで動けばよいのかということが問題になります 。ボールを追うとか単純に戻る、 寄せるなどの動きであれば単純に速ければ速い程よい。。。 ということになりますが、 ポジション取りということになるとそう単純なものではありません 。守備とのギャップを作り出すため、スピードを緩めたり一瞬止まったりと工夫しながら守備を外すイメージが必要です。
其の六:スペースに飛び込む。
攻撃に置ける基本的なポジション取りの中で最も難易度が高いかも しれません。
「線」をつくると前述しましたが、スペースに飛び込むとはこの「 線」先行して引き出すことです。
敵も味方もいない位置にボールを呼び込み、 そこへ走り込みポジションを取ります。
これもスペースを有効に使う方法の一つです。
其の一〜五を総動員しつつゴールに迫り、 繰り返すことによりチャンスを伺いましょう。
ポジション取りー守備編ーと組み合わせて実行することが出来れば ゲーム中にポジションに苦労する場面は少なくなるはずです。
攻撃と守備は表裏のようなものだと思います。守備編の逆を意識すれば攻撃の、攻撃編の逆を意識すれば守備のポイントになるはずです。きっかけが掴めれば、どちらもいっぺんに理解出来るのではないかと思います。
今回の指南は、「スペース&スピードの緩急を駆使し、 守備の裏を突いてゴールを奪えるポジションを取れ!」です。
Tommy